着いた先は、自然がいっぱいの広大な牧場でした。
馬、牛、羊、ヤギ、ブタやウサギもいます。
プリプリ姉妹もネコのハナちゃんも、みんな大喜びです。
ネコのハナちゃんを抱っこして、先に走っていこうとするプリプリ姉妹に、パパ夫が言いました。
パパ夫 「 待って!ハナちゃんが迷子にならない様に、これつけて。」
パパ夫は、この日の為に、会社帰りにペットショップへ行き、首輪とリードを買ってきていました。
プリプリ姉妹 「 えーっ?ハナちゃん、迷子になんかならないよー。」
パパ夫 「 ならないかもしれないけど、もし、知らない人に連れていかれちゃったら、どうする?」
プリプリ姉妹は、パパ夫にそう言われると、心配にはなりましたが、魂は人間の女の子のハナちゃんです。
首輪をつける事に抵抗を感じていました。
パパ夫には、そのプリプリ姉妹の気持ちを知る由もありません。
てんしょう 「 そうだね。お外にいるうちだけ、つけようね。
ハナちゃん、大事だからね。」
てんしょうは、ネコのハナちゃんに首輪をつけながら、心の中でハナちゃんと天使さんのおじいちゃんに話し掛けました。
" ごめんなさい。パパはハナちゃんの為って気持ちなんです。"
" いいんですよ。ご主人のお気持ちは伝わってきております。
ハナ、大丈夫だね?"
" うん!この首輪、かわいい!"
てんしょうは、気丈に振る舞うハナちゃんを見ていると、切なくなってきました。
てんしょうは、プリプリ姉妹にリードを手渡しました。
プリプリ姉妹から、笑顔が消えていました。
てんしょう 「 リード、引っ張らない様に、ハナちゃんに合わせて歩こうね。」
プリプリ姉妹 「 ・・・はい・・・。」
プリプリ姉妹は、ゆっくりとリードが張らない様に歩き出しました。
パパ夫は先に行って、牧場の受付を済ませていました。
ハナ 「 ミーミーミー!( プリ子お姉ちゃん!プリ江お姉ちゃん!お父さんの所まで走ろー!)」
プリプリ姉妹はお互いの顔を見合わせました。
プリプリ姉妹 「 ・・・ うん!ハナちゃん、先に走って!」
てんしょう、涙が出そうになりました。
明日に続きます。
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