「 プリ子、プリ江、ハナちゃん・・・。」
てんしょうは、3人の名前を呼びました。
すると3人は、泣きながらてんしょうの元に来て、抱きつきました。
プリプリ姉妹 「 ママ・・・。」
ハナ 「 お母さん・・・。」
てんしょうは、ハナちゃんを抱き上げ、その場に座りました。
てんしょう 「 プリ子、プリ江、ハナちゃん。
お話を聞いてね。
今、あっちのお部屋に神様が来られているの。」
プリ子 「 神様?」
下を向いていた3人は、同時にてんしょうの顔を見ました。
てんしょう 「 神様が来られていて、あなた達にお話をしてくださるの。
みんな、静かに聞けるかな?」
プリ江 「 お話って、ハナちゃんのお話?」
てんしょう 「 そう。とっても大切なお話。
だから、神様の所に一緒に行こうね。
ちゃんとご挨拶できるかな?」
みんな 「 ・・・はい。」
てんしょう 「 神様、お待たせしました。
さっ、みんな。」
プリプリ姉妹 「 こんにちは。」
ハナ 「 こんにちは。」
神様 「 こんにちは。
プリ子ちゃん、プリ江ちゃん、ハナちゃん。
皆、良きお子ですね。
これから、大事な話をしますから、こちらにおいでなさいな。」
3人は、神様の近くに座りました。
皆、神妙な顔をしています。
神様 「 プリ子ちゃん、プリ江ちゃん、あなた方はとても優しい心を持っていますね。
だから私は、ハナちゃんが、プリ子ちゃんとプリ江ちゃんに会える様にしました。
これは、偶然ではないのですよ。」
プリ江 「 じゃあ神様が、プリ江達に、ハナちゃんと会う様にしてくれたんですか?」
神様 「 そうですよ。
私は、あなた方の所に行けば、ハナちゃんは幸せな時を過ごせると思ったのですよ。
ハナちゃん、プリ子ちゃんとプリ江ちゃんは、優しくしてくれましたね?」
ハナ 「 うん!プリ子お姉ちゃんとプリ江お姉ちゃん、いつも優しいの!
だから、大好き!」
神様 「 そうですね。私もそう思います。
そしてハナちゃん、あなたも良きお子です。
いつもニコニコして、プリ子ちゃんとプリ江ちゃんと仲良くしていましたね。
プリ子ちゃん、プリ江ちゃん、ハナちゃんと楽しく遊んでいましたね?」
プリプリ姉妹 「 はい!ハナちゃんといると、すっごく楽しいです!」
ハナ 「 ハナも!」
神様 「 そうでしたね。
みなさん、とても仲良くしていて、私も嬉しいですよ。
みなさんには、楽しい思い出がたくさんありますね。」
プリ子 「 はい!一緒に遊んだり、お散歩したりしました!」
プリ江 「 海も行ったね!」
ハナ 「 ハナのご飯を買いに、お買い物もしたよ!」
プリプリ姉妹 「 うん!」
神様 「 その楽しい思い出、忘れないでくださいね。」
プリプリ姉妹 「 絶対、忘れないよ!」
ハナ 「 ハナも!」
神様 「 明日、ハナちゃんは、ハナちゃんのお父さんとお母さんの所に帰ります。」
ハナ 「 ハナのパパとママ・・・。」
プリプリ姉妹 「 ・・・。」
神様 「 明日の朝、プリ子ちゃんとプリ江ちゃんが起きる頃には、ハナちゃんはお父さんとお母さんの所にいます。」
プリプリ姉妹 「 ・・・。」
神様 「 明日からハナちゃんは、ハナちゃんのお父さんとお母さんと一緒に暮らす事になります。」
ハナ 「 パパ・・・ママ・・・。」
ハナちゃんの声が小さく震えました。
プリプリ姉妹は、ハナちゃんの震える声を聞いていました。
プリ子 「 ハナちゃん、パパとママに会えるね。」
プリ江 「 ハナちゃん、よかったね。」
ハナ 「 ・・・プリ子お姉ちゃん、プリ江お姉ちゃん・・・。」
プリプリ姉妹は、泣きそうになるのを我慢している様でした。
それは、ハナちゃんの幸せを思う優しさでした。
その後、神様はハナちゃんの眠っている病院に戻られました。
てんしょうは、神様がお伝えくださって良かったと思い、心から感謝しました。
ハナちゃんとプリプリ姉妹は、3人で過ごす最後の夜に、3人で過ごした思い出の日々を、遅くまで語り合っていました。
お布団の中からは、時々笑い声が聞こえていましたが、いつしか、3人の寝息に変わっていました。
天使さんのおじいちゃんは、3人の眠るお布団の側で、ハナちゃんの寝顔を見つめておられました。
明日に続きます。
今日もお読みいただき、ありがとうございます。