「 今日は暑いねー、ハナちゃん。」

朝の照りつける陽射しの中、てんしょうは洗濯物を干しながら、てんしょうの足元に座っている、少し大きくなったネコのハナちゃんに話しかけていました。

「 うん。暑いー。お母さん、お水ください。」

「 お水ね。ちょっと待っててね。」




季節は夏へと移り変わっていました。


その頃、てんしょうにも天からのチカラを授かり、てんしょうもネコのハナちゃんとの会話ができる様になっていました。

それと同時に、ハナちゃんを守護なさっている、ハナちゃんのおじいちゃんの存在も知る事になりました。



「 おじいちゃまも、何か召し上がりますか?

アイスコーヒー、いかがです?」

「 ありがとうございます。いただきます。」





「 ハナちゃん、お水、どうぞ。」

「 お母さん、ありがとう。いただきまーす!」

「 おじいちゃま、アイスコーヒーをどうぞ。

チョコレートも一緒に召し上がってくださいね。」

「 ありがとうございます。

チョコレート、久しく食べておりませんでした。

いただきます。」


おじいちゃんは、ハナちゃんが赤ちゃんのときに交通事故で亡くなってしまわれ、今は天使さんになって、ハナちゃんを守っておられます。


おじいちゃんは、アイスコーヒーとチョコレートの分身をお取りになり、ハナちゃんの隣に座られました。

てんしょうも側でご一緒して、アイスコーヒーを飲んでいました。



この頃、ネコのハナちゃんは、てんしょうの事を " お母さん " と呼ぶ様になっていました。

プリプリ姉妹は、てんしょうをママと呼びますが、ハナちゃんにもハナちゃんのママがいるので、" お母さん " となりました。


「 お母さん、プリ子お姉ちゃんとプリ江お姉ちゃん、今日はいつ帰ってくるの?」

「 そうねえ。明日から夏休みだから、今日はお昼になるかな?」

「 早く、お昼にならないかなー。」

「 そうね。早くプリ子達と遊びたいね。」

「 うん!」



普通に会話している様に見えますが、ネコのハナちゃんは「 ミー 」と発している上、おじいちゃんは天使さんで、目に見えない存在の方なので、知らない人がてんしょうを見たら、少し残念なおばさんに見える事でしょう。



「 おじいちゃま、ハナちゃんの体の具合はいかがですか。

事故から3カ月以上経ったと思うのですが、神様は何と仰ってますか?」

「 そうですね・・・。

神様は、今しばらくお待ちなさいと仰っておられました・・・。

あなた様が、ハナの事を神様に祈ってくださっている事は、神様もご存知でした。

あなた様には感謝しております。

・・・ハナの体は、ずいぶん良くなってきているんです。

もうすぐです。もうすぐ・・・。」


おじいちゃんは、少し顔をゆがめながらも、優しい眼差しをハナちゃんに向けました。


ネコのハナちゃんは、クーラーの効いた部屋から、庭に干されて風に揺れる、プリプリ姉妹のTシャツを見つめていました。


「 お姉ちゃん達、早く帰って来ないかなー。」


静かな時間が流れていました。





明日に続きます。

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