そんなある日曜日の朝、パパ夫がドライブすると言い出しました。
プリプリ姉妹もハナちゃんも、大喜びでした。
パパ夫 「 今日は天気もいいし、少し車を走らせて、大きな公園まで行こう。」
てんしょう 「 じゃあ、ママはおにぎり作ろうかな。」
プリプリ姉妹 「 やったー!お外でお弁当!」
ハナ 「 ミャウ!( おにぎり!)」
皆、車に乗り込み、いつもの自分の席に座りました。
パパ夫 「 みんな、シートベルトは締めたな?」
プリプリ姉妹 「 しめたー!」
パパ夫 「 よし!出発!」
プリプリ姉妹 「 シンコー!( 進行!)」
ハナ 「 ミャウ!( シンコー!)」
一番後ろの席には、天使さんのおじいちゃんが座られ、ハナちゃんの様子を優しい眼差しでご覧になっていました。
あと一週間もしない内に、ハナちゃんとお別れをしなければならないタイミングでのドライブに、てんしょうは子ども達の思い出に残る日にしたいと思っていました。
車の中では、パパ夫とプリプリ姉妹のしりとり対決が始まっていました。
パパ夫 「 しりとりの り!プリ子から。」
プリ子 「 りんご!」
プリ江 「 ゴリラ!パパ!」
パパ夫 「 誰がゴリラだって?!」
プリ江 「 パパ!」
パパ夫 「 なにーっ!」
プリ子 「 パパ、ら だよ。」
パパ夫 「 ら ね。ライオン!」
プリプリ姉妹 「 パパの負けーっ!」
ハナ 「 ミャウ!( 負けーっ!)」
パパ夫 「 やられたーっ!」
てんしょう 「 終わるの早すぎ!」
車の中は、みんなの笑い声で満たされていました。
てんしょうは、" この幸せな時間がずっと続きます様に " と祈った自分に、ハッとしました。
そして慌てて、" ハナちゃんとプリプリ姉妹の良い思い出になります様に " と祈りなおしていました。
大きな公園に着くと、プリプリ姉妹とネコのハナちゃんは走り出しました。
パパ夫は、あの夏の牧場の時以来、リードと首輪を持ってきていません。
プリプリ姉妹の、ハナちゃんに対する気持ちを理解していたのでした。
まだ肌寒い3月。
子ども達は汗をかくほど走り回り、大きな笑い声を響かせていました。
もうすぐ来てしまうハナちゃんとのお別れの時など、忘れてしまっているかの様に・・・。
明日に続きます。
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